飼い主さんの意識の向上や獣医療の発展などにより、大切な家族の一員である愛犬が長生きしてくれることはとても嬉しいことですが、愛犬が老犬になるにつれて介護が必要となってくるケースが増えてきています。
では、飼い主さんが働きながら介護を必要とする老犬をお世話する際にはどのようなことがポイントとなってくるでしょうか。
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両親や配偶者、子供など飼い主さんである家族が協力して老犬の介護を行う場合は「情報共有」に気をつけるようにしましょう。
老犬の場合は持病によって投薬や食事制限などが必要なことが多いため、家族間で情報が共有できていないと投薬漏れや禁止すべき成分のおやつを与えることなどによって健康状態の悪化を招いてしまう可能性があります。また、排尿回数や排便状態なども老犬の健康状態のバロメーターとなるため、可能ならばホワイトボードなどの伝言板を活用し、投薬内容や食事量、排泄の状態などの情報を家族全員が共有できるようすることがおすすめです。
一人暮らしなどで飼い主さんのみで老犬の介護を行う場合は家族間で行う時とは違い情報の錯綜は起きることはないですが、その分飼い主さんの介護の負担が大きくならないように注意する必要があります。
飼い主さんの負担や介護への不安感を軽減するポイントをいくつか紹介していきます。
もし、勤務先で在宅勤務制度があるならば利用することをおすすめします。介護を必要とする愛犬の状態を直接確認できることは、愛犬の健康状態の変化にもすぐ対応しやすいですし、また飼い主さん自身も安心して仕事に集中することができるでしょう。
ただ、老犬に限らず動物は他人の声などの音に過敏になる傾向もあるためリモート会議などを行う際はイヤホンマイクの使用や別室での実施を検討しましょう。
フレックスタイム制度で勤務することができるならば老犬の定期通院や介護を必要とするタイミングなどに休みを取る必要が減るため、こちらもおすすめとなります。
また、コアタイムのないスーパーフレックスタイム制度を採用している勤務先ならば老犬の健康状態によって一日の就業時間を調節することができるため、こちらも介護に適した職場環境ということができるでしょう。
在宅勤務制度やフレックスタイム制度などを採用していない勤務先でも携帯電話を比較的気軽に確認できる環境ならば、ペットカメラを設置することで遠隔でも愛犬の状態を確認することができます。
ペットカメラの仕様によっては温度センサーによって室温を確認できるものや給餌機能が
ついているものなどもあるため、飼い主さんと老犬の状態に適したものを選ぶようにしましょう。
少し費用はかかってしまいますが、家に誰もいない時はペットシッターに愛犬のお世話や介護を依頼するという方法もあります。ペットシッターの中には老犬の介護に特化したサービスを提供している場合もあるため、依頼する前に電話やホームページなどでよく料金やサービス内容などを調べるようにしましょう。
上記以外にも信頼できる友人やご近所の飼い主さん仲間に協力してもらうなどの方法を検討してみても良いでしょう。かかりつけの動物病院でも老犬介護の相談にのってくれる可能性もあります。老犬の介護にいちばん大切なことは飼い主さん自身が無理をしないことなので、一人で抱え込まないようにしてくださいね。