皆さんは普段から愛犬のおしっこの量や色、回数などを気にかけていますか?
おしっこをするという行為の目的の1つとして、体の中にある老廃物や毒素などを外に出すというとても大切なものがあります。
そのため、「おしっこをしない」といった状態になると、体の中に老廃物や毒素などが溜まってしまい、命に危険を及ぼす状況になってしまう可能性が高いと考えられます。
では、老犬がおしっこをしない時に考えられる原因には何があるのでしょうか?
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老犬がおしっこをしない時には、多くの場合は早急に動物病院を受診する必要があるため
通院の準備を整えましょう。
ただ、事前に飼い主さんが老犬に起きているかもしれない状態を理解しておくことはその後の診察がスムーズに進む助けの1つになるため、以下の内容で解説していきます。
若い時から、おしっこはお散歩の際や庭などの必ず室外または決められた室内のトイレで、というように「決まった場所でしかおしっこをしない」というタイプの子がいます。
そのような子が老犬になり筋力が弱くなって、自分だけで室外やトイレなどに行くことが難しくなったら、決まった場所ではないためおしっこをしなくなってしまう場合があります。
そのような時は飼い主さんが抱っこなどで決まった場所に連れて行ってあげることで、おしっこをする可能性があるため、定期的に愛犬を抱っこなどして連れて行ってあげましょう。
また、足腰の筋力が低下していて自力でおしっこをするポーズが上手く取れない場合は、飼い主さんが愛犬の腰を支えるなどの補助も必要になります。
おしっこは腎臓で作られてから尿管を通って膀胱に溜められて、やがて尿道から体の外に出されます。これらの腎臓から尿道までのおしっこの通り道を「尿路」といいますが、この尿路に何かしらの障害が起きるとおしっこをしたいのにおしっこが出ないという状態になってしまいます。
障害には結石などで尿路がつまってしまうことや前立腺などの尿路の近くにある臓器が大きくなり尿路を圧迫してしまうなどが挙げられるため、すぐに病院で処置が必要となります。
老化によるものに限りませんが、神経疾患などによって膀胱に溜まっているおしっこを出す力が失われている場合があります。
そのような場合は、尿道カテーテルによるおしっこの管理や「圧迫排尿」といって膀胱を手で押して、おしっこを促す方法などが必要となります。
ただし、どちらも必ず動物病院での処置やレクチャーなどが必要となりますため老犬がおしっこをしないからといって飼い主さんの独断でこれらの対応は決して行ってはいけません。
そもそも体の外に出すおしっこが腎臓で作られないため、おしっこをしないという状態も原因の1つとして挙げられます。
これを「無尿」といいますが、かなり命の危険が高い状態であるため飼い主さんは「無尿」となる前におしっこの量がいつもより少なくなった時点で動物病院を受診するようにしましょう。
慌てずに落ち着いてまずは動物病院へ
このように、老犬がおしっこをしなくなった時に考えられる原因には様々なものが考えられるため、早期発見できるように日頃から飼い主さんは愛犬のおしっこの量や色、回数などの状態を把握しておきましょう。
可能ならば、おしっこの回数などがわかるようにおしっこ記録などをつけてあげて異常が見られたらすぐに動物病院へ相談するようにしてくださいね。