老犬の目やには病気の症状?目やにが増えた時に考えられること

老犬になってくるにつれて、いろいろな加齢による変化が見られますが、その中の1つに「目やにが増える」という現象があります。

愛犬の目やにが増えると、それが老化による自然現象なのか、もしくは病気によるものなのか、不安になる飼い主さんも多いでしょう。

 よって、本記事では老犬の目やにが増える原因について解説していきます。

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そもそも「目やに」とは?

 目やにの正式名称は「眼脂(がんし)」といい、目の表面についたホコリや古くなった目の細胞などの老廃物が涙と一緒に排出されて目のフチにたまり、水分が抜けて固まることによって発生します。

起きている時は常に瞬きをしているため、水分が抜けて固まる前に涙と一緒に目頭にある「涙点(るいてん)」から目の外に排出されますが、寝ている時は瞬きをしないため、排出されずに固まって目やにとなります。

正常な目やに

 正常な目やにの色は多くの場合、「黒色」や「茶色」、「灰色」、「白色」のいずれかが当てはまります。

目やにの中にゴミやホコリが含まれていると黒っぽくなりますし、古くなった目の細胞などの老廃物が含まれていると茶色や灰色っぽくなります。

また、目からの分泌物や粘液が多く含まれていると白くトロッとした目やにとなります。

ただ、これらの正常な目やにの場合でも、量や回数が異常に増えるなどの変化が見られた場合は念のため動物病院に相談してもいいでしょう。

異常な目やに

 異常な目やにの見分け方として「量」や「色」、「臭い」などを挙げることができます。

 基本的に目やには目のフチに少し付着するくらいの量ですが、異常な場合は目の表面を覆うほどの大量な目やにが見られることがあります。

また黄色くて膿のような色や、臭い目やにの際も、病気が原因の可能性が高いため速やかに動物病院を受診するようにしましょう。

老犬の目やにが増えた時に考えられる原因

 老犬の目やにが増えた時に考えられる原因としては「加齢による自然現象」と「病気によるもの」の2つに分けることができます。

加齢による自然現象

個体差はありますが犬の1日の平均睡眠時間は12~15時間といわれており、老犬になると18~19時間と長くなる傾向にあります。

寝ている間は瞬きをしないため、睡眠時間が長くなれば長くなるほど、涙点から排出されずに固まって目やにができやすくなります。

 また、固まる前の目やには水分である涙とホコリや老廃物などからできていますが、老犬になると新陳代謝や体内の水分量が低下することによって、涙が減り、固まりやすくなるとも考えられています。

病気によるもの

目やにが増えた時や異常な目やにが見られた時に考えられる病気として、主に「角膜炎」、「結膜炎」、「ドライアイ」などを挙げることができます。

・角膜炎:黒目の表面を覆っている透明な膜を「角膜」といいますが、異物や怪我などによって角膜が傷ついてしまったり、アレルギーや感染症などによって角膜が炎症することをいいます。症状としては、大量の目やにや目の痛みによる頻繁な瞬きなどが見られます。

・結膜炎:白目の表面やまぶたの内側を覆っている薄い膜を「結膜」といいますが、ウイルスや細菌などによる感染症や、目に入った異物によって結膜に傷ができてしまったことなどによって結膜が炎症することをいいます。症状としては黄色くて膿のような色の目やにや、臭い目やにが見られたり、白目の充血、まぶたが赤く腫れることがあります。

・ドライアイ(乾性角結膜炎):目は涙で覆われていることによって、乾燥や外部からの刺激、細菌感染などから守られています。しかし、加齢による涙の減少などにより、目の潤いが失われてしまいその結果、角膜や結膜で炎症が起こることをいいます。症状としては、まぶたがくっついてしまうほどの大量の目やになどが見られます。

まとめ

 目やにの異常は症状の中でも飼い主さんが気づきやすいため、何か不安なことがあれば老犬の健康を守るためにも、すぐに動物病院に相談してあげてくださいね。

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