漢方の用語で「食べるものと、薬になるものの源は同じ」という意味の「医食同源」という言葉があるように、昔から「健康」と「食事」には大きな関係があると考えられてきました。
特に老犬になってくるにつれて、いろいろな加齢による変化が起こり、健康上のトラブルも見られるようになってきます。
もちろん健康上のトラブルが起こった際には動物病院への受診を検討する必要がありますが、可能ならばトラブルを予防して老犬にも元気で穏やかな毎日を過ごしてほしいですよね。
よって、本記事では老犬の食事管理のポイントと健康維持に良い栄養素と食べ物をご紹介していきます。
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若い頃と比べて老犬になると、食事の管理にもより一層の注意を払う必要がありますが、どのようなことに注意していけばよいでしょうか?
ここではポイントを2つ解説していきます。
まず、今の愛犬の口内の状態を可能ならば動物病院でチェックしてもらうことをおすすめします。
特に老犬では歯周病や場合によっては口腔内の腫瘍などが見つかる可能性もあります。
食欲はあるのに、痛くて食べることができないというのは老犬にとっても辛いことですので
口腔内に何かトラブルが見つかった場合は獣医師と相談して愛犬の状態に合った適切な治療をしてあげましょう。
加齢に伴って基礎代謝率や運動量なども減少していくため、若い時と同じカロリー量を与えていると肥満になってしまうことがあります。
ただ、必要以上にカロリーを減らしてしまうと痩せてしまうだけではなく、栄養素も不足してしまう危険性があるため、必ずカロリー計算やかかりつけの獣医師へ相談などによって今の愛犬に合ったカロリー量を把握するようにしましょう。
また、可能ならば月に1回は愛犬の体重を測定し、変動がないか確認することや脱水を防ぐためにウェットフードを与えることもおすすめです。
特に疾患があって獣医師から療法食などの指示が出ていない場合は、基本的に老犬にはシニア用と記載されたドッグフードを与えることがおすすめとなります。
より、愛犬の健康を維持したいならば毎食のドッグフードに加えて、老犬に良いと考えられる栄養層を含む食べ物を与えても良いでしょう。
よって、老犬に与えたいおすすめの栄養素と食べ物をご紹介していきます。ただ疾患がある場合は与える前に必ず、かかりつけの獣医師に相談してくださいね。
老犬ではタンパク質を吸収・合成する能力の低下や代謝回転率が減少していることがあります。また、タンパク質の不足は免疫の低下なども引き起こす可能性もあります。
よって、体内で合成することができない必須アミノ酸がバランスよく含まれている鶏肉や牛肉、豚肉、魚類などの良質なタンパク質を素材としたおやつを与えても良いでしょう。
ただ、タンパク質の摂りすぎは場合によっては腎臓病のリスクが上がることもあるため注意が必要です。
人間と同様に犬も加齢に伴い、関節炎などのトラブルが発生する確率が高くなります。そのような場合にオメガ3脂肪酸を豊富に含む魚油などのサプリメントを与えることによってQOLの向上や痛み止めの使用量現象が期待できます。
また、レバーなどに多く含まれているα-リポ酸と必須脂肪酸を組み合わせることで高齢犬の認知機能不全が改善されたとの報告もあります。
腸内環境を整えることも老犬の健康維持に役立ちます。また、そのためには善玉菌を含む犬用のヨーグルトやチーズなどのおやつと、りんごのような善玉菌のエサとなる食物繊維を含む果物を組み合わせて与えても良いでしょう。
老犬になると、慢性的な病気がみられてお薬を服用することも多いかもしれませんが美味しく健康維持をするためにも、ぜひ今回の記事を参考にしてくださいね。